仕事帰り、死んだ魚の目でバスに揺られるみなかさん。帰りどこに寄って何を持ち帰りごはんしようかと、スマホでほっともっととかすき家とかのサイトを見ていたのですが、
急に運転手さんが、「申し訳ありません、お客様」と、車内アナウンスに乗せてきて、最初は運転席、運賃を払うあたり(都営バスは運賃先払い式なので、最前部にある)にいるお客さんに話しかけているのを、マイクが拾ってしまったのかなと思ったのですが、
「車内のお客様」と、明らかに全体化されてきて、まさか運転手さんが闇に魅入られてしまい、「今からこのバスの行き先は地獄に変更だ!悪いが付き合ってもらうぜ!ヒャッハー!」みたいになって、バスがビルに突っ込んでみなかさん死ぬのかな、とか思い、白目をむきがくがくとふるえだすみなかさん。
でもアナウンスの続きを聞いていたところ(運転手さんが静かめな人で、タメが長いので、何を言い出すのか考えたり想像したりする時間があり、怖かった)、「一万円札しか持ってないアホな客が乗ってきたぜ!この中に両替できる奴はいないか?ヒャッハー!(悪者口調なのに言っていることは親切!)」という話だったらしく、
みなかさんはお財布の中に千円札しか入れない人ですので、正直30枚くらいあり、おそらく乗客の中でいちばん多くの千円札を持っていたのですが、先日も職場のワガママBODYの後輩に、「みなか一万円札くずせや」と、千円札を10枚奪われたばかりだったので、
さすがにもう勘弁してくださいという気持ちで黙っていたのですが(悪)、しばらくすると、さえないメガネの若者が「スッ」と立ち上がり、「10枚はないけど、千円札ならあります、おごりますよ」と、そのアホなお客さんの運賃を立て替えてあげていて、さえないメガネの若者すごい、と、こっそり彼をほめたたえる記事ですこれは。
都営バス側も、そういうお客さんがいることは分かっているんだから、千円札をあらかじめ大量に用意しておけばいいのに(というかもう運賃箱開けちゃって中の千円札使えばいいのに)、と一瞬思ったのですが、
弊社コールセンターに電話をかけてくるお客さんたちのことをふと思い出して、一度甘やかしちゃうと「えっ、ダメ?そんなはずはない、前はやってくれた」とかってこっちの仕事が増えるだけなので、それはやらないほうがいいなと思い直しました。
その話はここで終わりで、タイトルの「神風タクシー」についてですが、本来の意味は「タクシーが出たての頃に横行した、交通ルール無視のファンキーなタクシー」らしいのですが、
みなかさんの中ではずっと、出どころは分かりませんが(何かの漫画で読んだ?西岸良平とか)、自殺を考えているタクシーの運転手さんが、一人じゃ寂しいからと適当にお客さんを乗せて走り、そのまま車ごと海にダイブ(運悪く乗ってしまうとアウトなタクシー)、みたいなのが神風タクシーだと思っていて、
今もタクシー、はあまり乗りませんが、バスとかに乗るとき、「今からこのバスの行き先は地獄に変更だ!悪いが付き合ってもらうぜ!ヒャッハー!」みたいに運転手さんが急になったらどうしよう、と心配してしまうことがあり、なんとなく非常口の近くの席に座ってみたりすることがあります、みなかさんでした。