みなかさんとバスおじさん

 いつものように死んだ魚の目で職場からバスに揺られて帰るみなかさん、どちらかというと車内は空いているのですが、席に座れず立っている人もちらほらいるくらいの混雑具合で、

 みなかさんは終点から乗るので、席をゲットし、持ち帰りごはん(夕飯)どこで何を買って帰ろうかと、すき家やほっともっとのサイトをスマホで見ながら、口からよだれを垂らしながら、しかし周囲への警戒も怠らない(みなかさんの命を狙うテロリストが潜んでいるかもしれないので)、という、

 忙しい状態でいたのですが、ふと、急停車なのかなんなのか、バスがわりと激しめに揺れ、みなかさんの少し前の席の脇に立っていた、白髪まじりで初老な感じのリーマンさん、が、揺れに耐えきれず、体勢をくずし、

 吊り革をつかもうとするも失敗。降車ドアのほうに向けてすごい勢いで吹っ飛び、かなり痛そうな感じで尻もちをつき、さらにポールに頭を強打、意識がもうろうとした感じで座り込んでしまう、という、

 ハードな状況が発生し、次のバス停で停車した際に運転手さんが、その人に駆け寄り、「大丈夫ですか?」と尋ねるも、反応は薄く、とりあえずその初老リーマンさんはのっそりと立ち上がり、空いていた席に座りに行ったのですが、

 「ああこれ完全に次の日の朝目覚めないやつやん(くも膜下出血→死亡)」と、ちょっと恐ろしくなったみなかさんでした。

 その話は特に重要ではなく、職場付近のバス停留所のそばを通りかかった際、えらくかっこいい外装のバスが停まっているのを発見し、ラッピングバス(車体全体が広告でペインティングされたバス?)かとも思ったのですが、そういう感じでもなく、

 車体に書いてあった「フューエルセルバス」という文字をスマホに打ち込み、家に帰って検索したところ、どうやらそれはトヨタ産の新しい燃料電池バスであるということが分かりましたので、ここにお知らせさせていただきます。

 

都営バスで燃料電池バスによる運行を開始|東京都
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/02/24/07.html