お仕事を終え、庶民の乗り物、バスで帰宅するみなかさん。いつもは発車10分前くらいにバス停へ行けば余裕で1~2番乗りなのですが、今日はなぜか混んでいて(金曜だから?)、
最後部の長いシートの中央あたりという、落ち着かない場所(バスが急停車しようものなら、おそらく前方へロケットダイブする!)に座ることになってしまったみなかさん。
最後部の長いシートは、設計上はおそらくマックス5人掛けなのですが、現実的には4人がジャストで(都会人の距離感だと)、
今回は、右の窓際に眠り態勢に入った大柄な男性、その隣にみなかさん、その隣が空き(4人座ると仮定した場合)で、左の窓際に謎の男性、という配置での発車となりました、頑張って位置関係を説明した割に推理とかは始まりませんし、右の窓際の男性はもう登場しません。
で、途中のバス停で女子が乗ってきて、最後部シートの空いていたスペース(みなかさんの左側)、に座り、席はマックス状態になったのですが、その女子がなんか、荷物を自分の横にドサッと置き(常識のある人はひざの上に置く)、
「自分の部屋か」、っていうくらいの勢いでタブレットをいじくりだし、ひじとか微妙に当たってくるし、「ああ神様、今日もさんざんな一日でした」とみなかさん、うんざりした気持ちになりながらバスに揺られていたのですが、
わりとメジャーな電車の駅、の近くの停留所、ちょっと降りる人が多いところ、で、その女子の隣、左の窓際の男性が、もぞもぞと降りる準備を始め、しばらくしてバスが停留所に着き、ドアが開いたのですが、
普通はこう、奥の人が降りるとなったら、自分は一時的に立ち上がって通してあげるとか、するじゃないですか。それがタブレット女子は、タブレットをいじったまま、ちょっとみなかさん側に寄っただけで、全然通り道ができていなかったので、左窓際の男性は降りるのに苦労していて、
男性の通り道を作るため、「恥ずかしがらずにもっとこっちへおいで?」と、みなかさんはタブレット女子を抱き寄せ、おっぱいをモミモミし、気分は発射オーライ。タブレット女子の「痛いっ!」という言葉に、「ごめん!初めてだったなんて!」と謝るのですが、ここはバスの中だし、みなかさんはまだズボンも下着もはいている!
敵の幻術攻撃を見破り、我に返ったみなかさんは、タブレット女子の「痛いっ!」が、左窓際男性が(タブレット女子が全然どかなくてタブレットいじり続けているから)いよいよキレて彼女をすれ違いざまに蹴り飛ばした際に発せられたものだと分かり、
タブレット女子を強引に押しのけて通路に出た左窓際男性は、まだ怒りがおさまらなかったのか、振り返って体勢を立て直し、タブレット女子の足めがけてさらに本気めの水平蹴り(と言うのか分からないが、なんかこう、足を伸ばす感じで発せられる蹴り)を2~3発食らわせてからバスを降りていき、
タブレット女子にも確かによくない部分はありましたが、左窓際男性もやりすぎ感があり、なんかこう、やられたらやり返すの無益っぽさというか、
しかし起こるべくして起こったことだし、仕方なさというかどうしようもなさというか、しかもたぶんタブレット女子は「蹴られたから今度は気をつけよう」とはならない気がし(その後もずっとタブレットをいじっていたし)、
左窓際男性もおそらく、今後も同じような状況になれば別の誰かに容赦なく水平蹴りをお見舞いするでしょうし、相変わらず世の中ってば、と思い、ますます部屋に引きこもりたくなるみなかさんなのでした。
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やってやられてやり返して、でも俺がやられたときはやり返さなくていい