みなかさんとラブホテル

 編集会議のあとの飲み会で、泥酔した鬼ヶ島さんを家に送り届けるというミッションが発生したみなかさん。

 しかし終電は終わってしまっているし、場所が場所(繁華街からはだいぶ離れた、いわゆる隠れ家てきなバカ高いお店)なのでタクシーもなかなか通らず、

 彼女を捨てて一人で駅前のほうにダッシュし、タクシーを拾って帰ってしまう作戦も考えましたが、鬼ヶ島さんは「豊作じゃ!豊作じゃ!」と喜びながら街路樹の葉っぱをむしってはポケットに詰め、むしってはポケットに詰め、という状態なので、

 放置したらさすがに(近隣住民の安全や街路樹の葉っぱが)まずいだろうということで、1時間近く待ち、ようやく通りかかったタクシーに乗ろうとしたとき、よりにもよって運転手さんは見事なスキンヘッドで、

 彼の頭を「日照りじゃ!干ばつじゃー!」と鬼ヶ島さんが強烈に摩擦したものですから、タクシー運転手さんは「すみません、降りてもらっていいですか?」と静かに言い放ち、再び道路で待ちぼうけすることになり、

 みなかさんもう何もかもいやになってしまい、「こちらに西洋風の宿がございますぞ!」とか、なんか農民なのか江戸時代なのかという、鬼ヶ島さんの見ているであろう世界の設定に乗っかりつつ、ラブホに宿泊することになったのでした、みなかさんです。

 

水の落下予想地点が明らかに流し台を外れている蛇口

 

「モンダミン」と書いてあるが、なんだか信じられない気がする備えつけのボトル

 

先客の誰かの絵しりとりの痕跡

 

どう考えてもつながらない絵しりとりの痕跡(しかも闇を感じる)→追記。もしかしたら「栗」→「リストカット」を、「包帯」と勘違いして、「胃」につなげたのかも、と気づくみなか(2020年3月)

 

 ふと思い出したので書いておきますが、鬼ヶ島さんは統合失調症とかではないのですが、みなかさん過去に数人、統合失調症の人を見たことがあり、その人たちってまったく育ちも今いる環境も違うはずなのに、

 「イルミナティ」とか「フリーメーソン」とか共通した単語を発していて、もしかしたら本当にこの世とは違う別の世界みたいなものがあって、そこを介して彼らはつながっているのでは、みたいなことを思いましたが、

 確かめようがないですし、とりあえず鬼ヶ島さんがその別の世界の住人になってこの世から消えてしまってくれることを祈りたいです、いちおう言っておくと過ちみたいなことは起こりませんでした。