みなかさんと健康診断(前編)

 職場に社保が導入される(される詐欺がずっと続いているので未だにどうなるか分からないが)絡みで、みなかさん健康診断を受けなければならなくなり、検査系は過去、自分で血液検査キットてきなやつを買って郵送でやったことはありましたが、

 

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 ちゃんとした機関に行って受診、というのは初めてでしたので、緊張で白目をむきがくがくとふるえだしながらも、行ってきましたので、ここにお知らせさせていただきます。

 

【前日まで】

 受診の希望日を聞かれ、後日、なんの説明もなしに問診票や尿検査の容器の入った封筒を渡され、そういったことをしてくれた担当っぽい社員さんは健康診断前に退職してしまうという、相変わらず無責任な感じの会社なのですが、

 とりあえず問診票に記入して、より詳しい検査を受けたい人はオプションを選択、その分のお金を用意し、前日禁酒、当日の朝食は指定の時間までに食べ、採尿し、現地に行く、という流れは想像できましたので、そういう感じでいきました。

 オプションは、女性陣は「乳がんはつけといたほうがいいかな?」とか話し合っていて、「必要ないだろこの貧乳どもが」とか思っていたのですが、みなかさんも別にいいかなと思っていたのですが、

 一応男性用のがんセットと、手湿疹の絡みでずっと気になっていたアレルギー検査、をつけてみることにしました。がんに関しては、「かなり進行していても数値出ないことがある、内視鏡じゃないと分からない、ぶっちゃけ無駄」という話も聞いたことがあり、たぶんそれも正しいとは思うのですが、

 逆に、「がんになっていても異常値出ないことがあるのに異常値出たらとりあえず何かしらやばい可能性がある」、という使い方はできそうだったし、セットにすると安いようだったので(読者様:「ヘイヘイみなかカモられてる!」)、せっかくなのでつけてみることにしました、1万1800円の出費で瀕死になるみなかさん。

 他にも気になるオプションがあって、それは「眼底・眼圧検査」みたいなやつだったのですが(みなかさん明らかに目を酷使しすぎなので)、いろいろ調べたところ、眼底・眼圧検査の際には「散瞳薬」というのを使うらしく、

 それが「無理やり瞳孔を開きっぱなしにする(おそらく、目の中を見るために光を当てると、本来、瞳孔が閉じてしまってすみずみまで検査できないので)薬」という恐ろしいものだったので、今回は遠慮することにしました、その後数時間まぶしいらしいです。

 弊社、いくつか部署があって、みなかさんの部署は最低限の検査項目だけ指定されている感じだったのですが、他部署の人が「バリウムとか検便とかある、いやだ」と言っていて、どうやら部署によって検査項目が違うようで、みなかさんバリウムは怖そうだったのでなくてよかったのですが、この差はなんなのだろうと思いました。

 年齢かなとかも思ったのですが、その他部署の人はみなかさんとほぼ同じくらいの年齢だし、部署のトップの人の気分次第なのか、それともみなかさんの部署のスタッフは死んでも構わないと思われているのか、相変わらず謎の多い会社です。

 施設の場所や行き方は前日までに調べ、地図や経路を印刷しておきました(優秀)。一般的にはおそらく電車で行くものなのだと思いますが、地元のバス停から一本で施設まで行けそうなバスが出ているようだったので、バスで行くことにしたのですが、もしかしたら都営バスユーザーにしか分からないことかもしれないのですが、

 都営バスで非常に困るのが、同じ名前のバス停でも、バス停が複数あるということで、道を挟んで向かい側にある、というくらいならまだいいほうで(これは単に同じ路線の方向が逆のバス停どうし、ということで、ノーカン気味だが)、同じ名前のバス停でもバスの路線ごとに場所が違って、あっちにこっちに散らばって3~4箇所くらいある、ということがしばしばあり、

 地図上で「バス停見つけた、ここに行けばオッケー」と思っても、行ったら行ったで目当ての路線のバス停ではなかったり、反対側行きだったり、ということが多々あるので、ストリートビューで調べたりする必要があり、

 今回も、最終的には地元の不動産屋さんっぽいホームページで、バス停分布図みたいなものを撮影している写真を発見し、ようやく目当ての路線の目当ての方向行きのバス停の場所を特定できた、という感じでした。案の定、反対側のバス停と停留所名は同じなのに、反対側の路線のひとつ前のバス停まで歩くのでは、というくらい離れたところにあり、とんでもないなと思いました。

 

【尿検査】

 朝食は7時半までに摂れということだったのですが、お風呂に入っていたら過ぎてしまったし、みなかさん基本的にマクロビ派ビスケットを3~4個と紅茶、という、「朝食」ってほどでもない量の朝食ですので、みなかルールで問題ないと判断され、8時すぎに食べました(皆様はちゃんと時間を守りましょう)。

 

「マクロビ派ビスケット」の検索結果(楽天市場)

 

 尿検査の準備も迷いどころで、たぶん個人で申し込んだらオーダーメイド仕様(すでに名前が印字されたシールが容器に貼ってあるとか)になっているのかもしれませんが、団体で申し込んだからか、容器に入れる尿量について、「シールの上まで」と書いてあるのにシール貼ってないし、添付されてはいたのですが、記入例とかもないし、

 とりあえずシールには名前だけを書き、容器に刻まれているそれらしい線のところまで尿を入れておきましたが、みなかさんこういう手さぐり感があまり好きではなく、かっちり指示して安心させてほしいものだと思いました、

 「氏名(カタカナ)を記入してください」とかも、漢字の氏名のあとにカッコをつけ、その中にカタカナ表記の氏名を記入すべきなのか、氏名をカタカナで記載するだけでいいのか、細かいところで悩んでしまうので、正直「誰の尿か分かるようになっていれば問題ない」という話だとは思うので、そんなに神経質になる必要もないのかもしれませんが。

 

健康診断の尿検査の容器の写真

「このあたりまで」、とアバウトさを残す尿量の指示

 

【病院まで】

 家からバス停まで歩き、しばしバスを待ち、目当ての便が来たので乗り込んで出発。時刻表を印刷しているときに、妙に本数が少ない(1時間に2本くらい)なとは思っていたのですが、あまり利用者はなく、空いている路線のようです。

 病院まで向かうミッションで重要と思われたのは、尿検査の容器が傾かないように持ち運ぶことで(フタがわりと甘いので、漏れる危険があった)、そのために100本入りくらいの細めの綿棒の空き容器を、口を開いたポーチに立てた状態で入れ、

 そこに尿検査の容器をセットし、縦状態をキープする、というオペレーションを行いました、微妙に難易度が高かったです(いつもの癖でバッグを抱きかかえてしまって、危うくバイオハザードが発生しそうになったり)。

 施設のある場所の付近は、みなかさんの地元や職場付近よりは都心に近いのもあってか、ライオンズっぽい、ベージュやグレー系のタイル貼りの、四角いかっちりした感じのマンションが多く、住むためだけの場所っぽい感じが、効率的で美しい感じはしつつも、

 みなかさんの地元や職場付近のような、懐かしい、ボロい、生活感のある、下町っぽい感じが、やはりもう少しあったほうがみなかさんは楽しいかなと思いました(路地を入っていけば、そういう感じもなきにしもあらずでしたが)。

 目当てのバス停で降りて、「こっちだ」と歩いていったのはいいのですが、安定の方向オンチぶりを発揮し、数分で完全に道に迷いまして、原因はみなかさん、実は事前に自分でフラグを立てていたのですが、「同じ名前のバス停がたくさんある」、の絡みで、

 自分が降りたバス停を、地図上の同じ停留所名の別のバス停と勘違いしていたらしく、進む方向を思いっきり間違えていて、道に迷って就活ドロップアウトしたときのように(面接会場にたどり着けず、あきらめた)、自分だけのやつなら、すべてを放棄して帰ってふて寝してしまえばよかったのですが、

 今回は会社も絡んでいるイベントなので(費用会社持ちで前払い済み)、他人に迷惑がかかってしまうので、町工場っぽい建物の前で座り込んで暇そうにしていたおじさんに道を聞き、正しい方向を特定、わりと必死めにリカバリ作業を行い到着しました、ありがとう暇そうなおじさん。

 みなかさん道に迷うのは、地図の向きを間違えている場合、が多い気がして、地図はだいたい北が上なので、つまりみなかさんが今どちらの方角を向いているか分かっていない、または間違えていることが道に迷う原因である、とさすがに気づいてきたので(道に「こっちが北です」とか書いておいてくれや)、

 「こんなのいらんわ」と削除してしまっていた、iPhone初期アプリの「コンパス」をダウンロードし直し、インストールしてみましたので、それでどうなるか今後試してみようと思っています。

 デジタルなのでどれくらい信用できるのか分かりませんが、後日、地図上で南北に伸びている通勤に使う道路、をバスで北上中、アプリを起動してみたところ、前方が北を指していたので、とりあえず大まかな方角は合っているように思いました。iPhoneってこういう、電話機としての機能と関係ない部分が地味にハイテクですよね。

 

健診プラザの看板の写真

みんななんで普通に迷わずに来れているのだ

 

【検査開始まで】

 施設はなんか、みなかさん普通の病院みたいなところ(他の患者さんとかもいる)を想像していたので、予想に反してスカスカで、立ち入り禁止みたいに指定されているゾーンとかもあったりして、「普段使ってない廃墟、脱出ゲームに使われていそう」という印象を受けましたが、

 普通に健康診断専門の施設で、健康診断したい人がちらほら訪れるだけの、普段から廃墟(失礼)っぽいのがデフォの施設なのかもしれません、考えてみたら患者さんが入院しているフロアで健康診断組がわちゃわちゃしていたら問題なので、当たり前なような気もしてきました。

 受付には幽霊っぽい女子とかわいい女子がいて、みなかさんに説明してくれたのは幽霊っぽい女子のほうでした(チッ!)。指示通り男子更衣室に行き、ロッカーを適当に選んで開け、「なんかこのロッカー鍵ついてないな」と思いながら服を脱ぎ、ロッカーの中に入っていた検診着に着替え、スリッパをはき、ロッカーを閉めたものの、

 「やっぱ鍵ないのやばいよ」と思って(貴重品が盗まれてしまう!)、他の人の様子を伺うと、なんと鍵のあるロッカーを使っている、愕然とするみなかさん。ということでみなかさんもこっそり鍵つきのロッカーに移動したのですが、すでに検診着を着てしまっていて、もちろん移動先の未使用ロッカーにも検診着が入っているので、

 このままだと使用済みなのに検診着が使われていないロッカーと、未使用なのに検診着が置いていないロッカーが発生してしまい、施設の人の混乱をまねく恐れがあり、しかもロッカーの鍵は帰るときに返却するらしいので、犯人がみなかさんだとばれてしまう。ことの重大さに気づき、白目をむきがくがくとふるえだすみなかさん。

 仕方ないので、ロッカーと検診着が紐付け(「29番のロッカーには29と番号が振られた検診着が入っている」、とか)されていないことを祈りつつ、移動先のロッカーの中に入っていた検診着を、最初に開けたロッカーにこっそり戻しておきました、ちょっとシャッフルされましたがきっとこれで大丈夫なはず。

 他の参加者は年齢てきに、みなかさんのように健康診断初めて、ということはなさそうで、最初から周りをもっとよく観察しておけばこんなトリッキーなことはせずに済んだのに、と思うのですが、なんか、もちろん更衣室って男女別で、男子更衣室には男子しかいないので、

 そこでキョロキョロしているとゲイと間違われそうで、あまりアグレッシブに行動できなかった部分があるというか、恋愛の形は人それぞれでいいと思いますが、「ゲイという概念があるせいで男ばかりの場所で挙動不審だとゲイ疑惑をかけられる恐れがある」というのは、

 ゲイの存在によるマイナス影響として確実にあるなと思います(もちろんそれによってゲイを察知し、ゲイ回避チャンスが生まれ、痔にならずにすむ、というメリットもありますが、そもそもゲイが存在しなければ痔リスクもない)。

 その後、他の人が受付の女性に説明されているのを聞いていたところ、「鍵のついているロッカーを使ってください」と言われていて、みなかさん言われていないので、「あの幽霊系女子め!(説明を端折りやがった!)」と思いました。

 検診着に着替え、銀行の待合室みたいなところで椅子に座り、待っていると、順番に名前を呼ばれ、一人ずつ検査のための部屋へ向かう、というスタイルで検診が開始し、ハンター試験かバトルロワイヤルかという感じでおもしろかったのと、

 名前を呼ばれた際に元気よく返事をする人がいて、「名前を呼ばれたら返事をする」、という、小学校で習うような、すごく基本的なことを思い出して懐かしくなったりしました、みなかさんも声が小さいながら気持ち程度に返事はするようにしました。

 呼ばれた名前で同じ職場の女子がいることに気づき、「二回戦で待ってるぜ(こんなところで会うなんて奇遇ですね、お疲れ様です)」とあいさつをしながら、「検診のときのルールとして金具とか外せってパンフレットに書いてあった気がするから、彼女は今ノーブラなのかな」、とか思っていました。

 ノーブラについてですが、検診の参加者のうち女性はおばさん一名と、職場の同僚を含めたぱっとしない感じの女子2~3人というラインナップで、ノーブラだったとしてもイマイチ盛り上がりに欠ける感じでした。もっとキャピキャピした感じの、爆乳OLとかいればよかったのですが、オフシーズンだったのかもしれません(なんか、健康診断って本来は春とかにやるイメージ)。