みなかさんとにおい

 体臭というのはなんとも難しい問題でして、代表的な例でいえば、過去、弊社に新しく入ってきたスタッフさんで、ほぼホームレスみたいな外装&スメルスペック、を保有していた、

 なんと女性、について書きますと、平気で服が昨日と同じだったり、病気なのかなんなのか、不潔すぎてかゆいのか、彼女はいつも顔や手の皮膚をぼりぼりとかいており、

 彼女が座った席には得体のしれない白いようなクリーム色なような、粉末のような破片のような、ものが大量に散乱しており、もちろん彼女の発するスメルも、

 部屋のいちばん端の席に座った彼女のスメルが、反対側の端の席のスタッフの健康を害するというレベルで、みんなくさいくさい言っていて、しかしみなかさんはそういう、いじめっぽいのは好きではないでしたので、

 「みんなそういうのやめなよ」という気持ちでいたのですが、いざ彼女に対面に座られると、スメルのせいで息ができない、という極限状況に追い詰められ、つらい日々を送っていたのですが、彼女はほどなくして辞めてしまったので、問題は解決したのですが、

 別のフロアで、新しく入ってきた女性スタッフについて、昔からいるみなかさんと仲良しな女性スタッフさん(体の関係はない)が、「新人のあの子、いい子なんだけど、ワキガっぽいんだよね」と言っていて、

 でもみなかさん、そのワキガ疑惑な女子とは喫煙所でよく会って、お話するのですが(体の関係はない)、全然くさくなく、彼女の乗ったあとのエレベーターとか、むしろすごくいい匂いで、

 「ああ、あの子の匂いだ(ハァハァ)」と分かるくらいだったのですが(読者様:「おまわりさんこっちです!」)、ところ変わってまた別のフロア、みなかさんの現在いるフロアについての話で、

 最近、男子の新人さんが立て続けに入ってきて、すごく若い子たちなので、やはりこう、代謝がさかんなのか、若干におうんですよね、男くさいというか、汗くさいというか。そして若いので匂いケアについての知識もおそらく貧弱で、

 もちろんみなかさんは黙ってスメルに耐えていますが、そんな状態なのに、不思議と、悪口と噂話に人生の7割を費やしているような弊社のみなかさんフロアの女性スタッフ勢は、そのことについては何も言っていなくて(黙って耐えているのかもしれないが)、

 みなかさん、視覚(「同じ景色を見ているつもりでも二人の見ているものは微妙に違っていたんだね」、てきなやつとか、極端な話、色盲とか)や聴覚(「この曲いいよね!」と共感したと思いきや、耳や頭やあごの骨の形、骨格や肉づきの違いで聞こえ方は異なるので、その共感はフェイク)については、

 人それぞれ違う説を発表してきましたが、匂い(嗅覚)についてももしかしたらそうなのではないか(人によっては異臭なのが、別の人にとってはいい匂いだったりする)、と思った(特に同性と異性、という違いによる影響)、というお話でした。

 またそれとは別に気になるのは、以前にやはり職場で、「あの人ワキガ!」と言われていた女子(なんでこんなにくさい人ばかり弊社には入ってくるのか)、に接近したみなかさんが感じたのは、

 明らかにワッキーではなく虫歯のにおいで、そもそも「ワキガ」のにおいの認識についても、人それぞれ違うのではないかという気がしており(正しいワキガのにおいを知っている人、というのが、実は案外少ない?)、

 なんかもう、他人の言うことは何もあてにならないな、というか、みなかさんは正しいワキガのにおいを知っているつもりですが、それが本当に正しいかどうかは確認しようがないので、なんか、大変だなと思ったのでした(ざっくり)。